CATSの管理画面では顧客が広告を配信する際に以下のような複雑な工程を踏む必要がありました。
①媒体管理>媒体登録で媒体を登録する
②広告管理>広告登録で広告を登録する
③タグ管理>クリックURL一覧で登録すされた「媒体」と「広告」を提携し、クリックURLを発行する
従来の管理画面ではこれらの流れを完全に理解できている状態でなければ操作できない状況でした。
そこで弊社のプロのデザイナーが上記のような案を考案しました。
それは**「①広告登録>②媒体登録>③クリックURL発行」**を一つフローとして行えるようにするというものでした。
このようにすることで順序をまだ理解できていないユーザーでも使いやすいというメリットがありました。
しかし、これにはデメリットもありました。
それは動線に繋げるアクションボタンの配置の問題です。
当初の計画ではこのアクションボタンを「広告一覧」「媒体一覧」の両方に配置する予定でした。
これはオブジェクト指向の考え方では望ましくないことでもありました。
オブジェクト指向とは、あるオブジェクトの画面のアクションボタンでは、そのオブジェクトに関係あるアクションだけを行えるようにするべきという法則がありました。
今回のデザイン案では、「広告」一覧画面のアクションボタンから「広告」と「媒体」の両方が登録できてしまい、「広告」というオブジェクトに対するアクションなのに、「広告」と「媒体」の両方を操作できてしまいます。
そのため、オブジェクト指向の考え方では矛盾のある設計になってしまっています。
このような設計にすることで使い慣れているユーザーにとってはかえってややこしい設定になってしまっていることが分かります。